「おくりびと」が、アカデミー賞外国語映画賞をとりましたね。
まだ、観ていないのですが・・・。
父を見送った時のことを思い出します。
父が亡くなった時、そこには、母と姉、姉の夫、姉の子供2人、Tと私が居た。
呼吸停止、心拍停止を確認して、30分過ぎてから訪問医師と、看護師が駆けつけてくれた。
お世話になった看護師さんはテキパキと、それでも、丁寧に、尊厳をもって父の体の死後の処置をしてくれた。
その場に居た、姉の夫と甥のMとT、長男のT、本当に図体のデカイ男が4人が父を囲んで、それを手伝った。
父の身体は大正生まれにしては、大きくて、癌で痩せたとはいえ、かなり体重もあった。
父はこの4人の8本の腕に支えられ、処置をしてもらい、体を拭いたり、着替えをして貰った。
髭剃りと頭を剃るのは、M。
Mは小さい頃から父の頭を剃る手伝いをさせられていた。
電気カミソリでジョリジョリ剃るのが毎日だったが、後頭はデコボコがあったり、イボがあって剃りにくいらしい。そこでMが呼ばれて、剃刀で剃ってあげていた。それは父が亡くなるまで続いた。
体を起して、皆が父に話しかけながら頭を剃った。
その光景は、まるでまだ父が生きていて、返事でもしそうな風景だった。
父の最期は、今でもあれでよかったのだろうかと思うことがある。
でも、闘病生活そして父の死後も、ずっとみんなが父を囲んで過ごせた事は、間違いなく、かけがえのない時間だったと思う。
T入院中に見舞いに来てくれた時の写真(面会室にて)
化学療法で髪の毛の抜けたTの頭と父の頭
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